テコンドーと空手の違いは?どっちが強い?技やフォームを徹底解説

格闘技のテコンドーと空手は似た要素が多いものの、似て通ずる競技として世界中で認知されています。ただ普段あまり格闘技などに触れる機会がない方の中には、「テコンドーと空手の違いって何?」と思っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回はテコンドーと空手の違いについて、どっちが強いのかも併せて深掘りして紹介していきたいと思います。
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テコンドーと空手の違いについて
テコンドーと空手の違いですが、結論から述べると競技内容を筆頭に歴史の違いなど実はかなり多くの相違点があるんです。確かにぱっと見ではテコンドーも空手も似たようなスポーツだと思うかもしれませんが、実際にテコンドーと空手の特性や違いを知れば知るほどこの二つの競技が似て異なる競技であることを実感するのではないかと思います。
そこでここからはテコンドーと空手の違いについて、大きな相違点として5つのポイントを挙げてみました。テコンドーと空手はどのように違うのか、ここから紹介する5つのポイントを見て理解していただければと思います。
①メインの技が異なる
最初に挙げられるテコンドーと空手の違いですが、メインとなる技の種類が大きく異なるといった点です。テコンドーは足技が主流となっており、蹴りがメインの技の競技ですがその反面空手は足技よりも拳を用いた打撃がメインの技とされています。テコンドーのような足技も空手で使用されることも多々ありますが、実際は補助程度に使用されるだけであって空手の主体となっているのは打撃というのが一般的な風潮です。
ちなみにテコンドーでは打撃技の制限がある場合が多く、決まったとしても獲得できるポイントが足技ほど多くはありません。そういった評価の違いも、テコンドーと空手のメインの技が異なる理由の一つと言えるのではないでしょうか。
②競技ルール
テコンドーと空手の違いとして、競技ルールが大きく異なるといった点も挙げられます。テコンドーの場合、基本的にフルコンタクトになるために防具を装着し、足技などがポイント対象の技として設定されています。むしろ打撃系の技は前述したようにポイントが低く、また顔面への打撃はポイントが加算されません。
一方で空手は打撃も足技もポイント対象になっていますが、どちらかといえば技の正確性が高く評価される傾向にあります。またテコンドーで許可されているフルコンタクトは一切禁止されているのも空手の特徴です。
また、競技ルールの他に審判判定も異なっており、テコンドーは電子判定ですが空手は審判の判断が優先されることとなっています。
③動きの傾向
テコンドーは常にステップを踏むようなステップワークを多用し、軽快な身のこなしで回転蹴りや回し蹴りなどを繰り出して相手からポイントを奪うスタイルが一般的です。しかし空手はテコンドーほどステップワークを多用せず、むしろその場に腰を下ろしてじっと立ち止まって、タイミングや隙を見つけて打撃や足技を仕掛けていくスタイルが一般的です。ですので常に選手たちが動き回り、ボクシングのようなスタイルのテコンドーに対して空手は一瞬の攻撃に全集中をおこなって仕掛けるスピード感が魅力的な競技と言えるのではないでしょうか。
④フォームの違い
テコンドーと空手の違いとして、フォームの違いも外せないでしょう。テコンドーは前述したように基本的にボクシングのように動き回る競技なので、動作の一つ一つが大きく、ダイナミックな印象を受ける方が多いのではないかと思います。しかし空手はその場で立つ仕草一つでも流派によって大きく異なると言われるほど違いがあり、松濤館流、剛柔流、糸東流、和道流等の流派の違いが極端に現れる競技です。
もちろん、テコンドーと空手の違いとしてメインの技が異なる以上フォームが異なるのは当然ですが、それを差し引いてもテコンドーと空手のフォームは大きく異なると言えるのではないでしょうか。
⑤発祥の歴史
最後に紹介するテコンドーと空手の違いは、それぞれの発祥の歴史が大きく異なるという点です。
実はテコンドーの歴史は決して古くなく、第二次世界大戦後の韓国で発祥した新しい競技なんです。1955年前後に生まれたといわれるテコンドーはある意味近代的な武術と言っても過言ではなく、韓国で長年伝わってきた古代武術を筆頭に世界各国の武術の影響を大きく受けて、国際競技として生まれたとも言われています。
その反面、空手の歴史は数百年と言われており発祥は当時の琉球王国でした。琉球王国で中国拳法や沖縄古武術などの影響を受けて生まれたとされる空手は、他の武術よりも礼節や心身鍛錬などの要素が強い競技だともいわれています。
このように似て通ずる要素が多いテコンドーと空手ですが、発祥の歴史を知るとかなり違う点が多いことにも納得がいくはずです。
テコンドーと空手はどっちが強い?
格闘技ファンなら一度は考えたことがあるであろう、テコンドーと空手だとどっちが強いのか論争ですが、当然競技ルールが大きく異なるので単純な比較は難しいと言わざるを得ません。ただテコンドーと空手の違いを考慮して下記のような場面で比較した場合、個人的な意見としてはどちらが強いのかは別れるかなと思っています。
- 護身術として:空手
- 総合格闘技として:テコンドー
護身術として用いられる場合、おそらく近距離線に有利で一瞬のスピードで相手に迫る空手の方が有利だと思います。その反面、総合格闘技としてはやはりステップワークを多用し、ダイナミックな技が多いテコンドーが有利になるのではないかというのが個人的な見解です。ただどちらも一長一短のある競技なので繰り返しにはなりますがどちらが強いとは一概には言えないでしょう。
まとめ
今回の記事ではテコンドーと空手の違いについて、どちらが強いかも交えて紹介しましたがいかがでしたか。テコンドーも空手も一見すると似た競技にも見えますが、実際はかなり違いが多いことが分かったのではないでしょうか。今後、テコンドーや空手の試合を観戦する際は本記事で紹介した内容に注意して比較してみるとより面白く観戦できるのではないかなと思います。





