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スダリオ剛の相撲時代の戦歴は?なぜ引退した?格闘家転身の経緯や弟についても

スダリオ剛の相撲時代の戦歴は?なぜ引退した?格闘家転身の経緯や弟についても
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総合格闘技イベントRIZINにおいて、貴重な日本人ヘビー級選手として活躍するスダリオ剛。かつて「貴ノ富士(たかのふじ)」という四股名で土俵に上がっていた彼のキャリアは決して順風満帆ではなく、波乱万丈なものでした。この記事では、スダリオ剛の相撲時代の輝かしい戦歴から、泥沼の引退劇、そして格闘家として生まれ変わるまでの軌跡を追います。

スダリオ剛の相撲時代のプロフィール

まずは、彼が力士としてどのような足跡を残したのか、その基本的なプロフィールと戦歴を振り返りましょう。本名は河野剛(こうの・つよし)。 1997年5月13日生まれ、栃木県出身です。中学卒業後の2013年、双子の弟である河野賢(後の貴賢神)と共に、当時大相撲界で絶大な注目を集めていた貴乃花部屋に入門しました。

あの大横綱・貴乃花の弟子ということで、入門当初からメディアの注目度は非常にありました。相撲スタイルは長身を生かした「突き押し」と「四つ相撲」の両方をこなす器用さがあり、特に右四つからの攻めには定評がありました。

史上初の「双子関取」の誕生

彼の相撲人生における最大のハイライトは、2018年3月場所での新十両昇進です。これにより、彼は「関取(せきとり)」と呼ばれる一人前の力士の仲間入りを果たしました。弟の貴賢神は一足先に十両に上がっていたため、これにより「史上初の双子関取」が誕生したことになります。

これは相撲界の長い歴史の中でも前例のない快挙であり、兄弟揃っての化粧まわし姿はテレビや新聞で大きく取り上げられました。当時は「若貴兄弟の再来か」と期待され、将来は二人で幕内を沸かせ、三役や横綱を目指すことも夢ではないと言われていました。

なぜ引退したのか?繰り返された不祥事

順調に見えた力士人生ですが、その裏では彼自身の未熟さが招いたトラブルが進行していました。最初の事件が起きたのは、彼が新十両として土俵に上がっていた2018年3月場所のことです。取組のために支度部屋に入ろうとした際、付け人が連絡ミスをしてタイミングが悪かったことに腹を立て、支度部屋で付け人の顔面を殴打してしまいました。

この事実はすぐに発覚し、相撲協会から厳重注意を受けるとともに、1場所の出場停止処分が下されました。

引退への決定打

その後復帰から約半年後の2019年8月、稽古総見の直後に、またしても付け人に対する暴行事件を起こしてしまったのです。理由は「挨拶をしなかった」「仕事の段取りが悪かった」という些細なものでしたが、彼は付け人の頭部を殴るなどの暴行を加えました。

相撲協会は、暴力根絶に向けて厳格な姿勢を取っている最中でした。 しかも彼は「再犯」です。協会のコンプライアンス委員会は調査を行い、「貴ノ富士に対し、自主的な引退を促す」という決議を行いました。これは事実上の「クビ宣告」に近いものでした。

異例の記者会見と引退の決断

ここでスダリオ選手は、異例の行動に出ます。 代理人弁護士を伴って記者会見を開き、「処分が重すぎる」「協会から差別的な扱いを受けている」と反論したのです。彼は「まだ相撲を取りたい」と涙ながらに訴えましたが、世間の反応は冷ややかでした。

一度ならず二度までも暴力を振るったという事実は重く、また当時の相撲界は暴力問題に対して非常にセンシティブな時期でもありました。最終的に、これ以上抵抗しても相撲を続ける道は残されていないと悟り、2019年10月に自ら「引退届」を提出しました。

格闘家転身の経緯とエンセン井上との出会い

相撲界を追われるように去った彼には、何も残っていませんでした。そんな彼に救いの手を差し伸べたのが、総合格闘技のレジェンド、エンセン井上氏でした。知人の紹介を通じてエンセン井上氏と出会ったスダリオ選手は、格闘技への転向を勧められます。

しかし、当時の彼は相撲取り特有の脂肪を蓄えた体型であり、そのままでは総合格闘技(MMA)で通用しません。エンセン氏は彼を内弟子のように受け入れ、過酷なトレーニングを課しシャープで強靭なファイターの肉体へと変貌を遂げました。

RIZINでの鮮烈デビュー

2020年9月、RIZIN.24で彼の格闘家デビューが決まります。リングネームはスダリオ剛。 スダリオは母親の旧姓であり、自分のルーツ(フィリピンとのハーフ)を背負って戦うという決意の表れでした。デビュー戦の相手はプロレスラーのディラン・ジェイムス。

下馬評では「相撲上がりが通用するわけがない」という声もありましたが、結果は1ラウンドTKO勝利。試合後、「ヘビー級の日本人エースになる」と宣言した彼は、その言葉通り、その後も勝利を重ねていくことになります。

河野賢も格闘家の道へ

スダリオ剛選手を語る上で欠かせないのが、双子の弟である河野賢(現・貴賢神)の存在です。 実は、兄の後を追うように、弟もまた相撲界を不祥事で去り、格闘技の世界へと足を踏み入れています。兄が引退した後も、弟も一人で相撲界で奮闘し、幕内で前頭の地位を維持するなど、兄以上の出世を果たしていました。

しかし、2021年7月、彼に衝撃のスキャンダルが発覚します。なんと、大麻の使用が判明したのです。 協会の検査で陽性反応が出たことを受け、彼は懲戒解雇処分となってしまいました。

「スダリオ兄弟」としてRIZINへ

相撲界を追放された弟は、兄を頼り、格闘技への転向を決意します。リングネームを「貴賢神(たかけんしん)」とし、2022年にRIZINでデビューを果たしました。兄のスダリオ剛選手は、弟の転向について当初は厳しく接していましたが、現在は共に練習を行い、互いにセコンドにつくなど、最強のパートナーとして支え合っています。

二人揃って190cmを超える巨漢で、しかも双子。 世界的に見ても稀有な「ヘビー級双子ファイター」として、RIZINの重量級戦線を盛り上げる存在となっています。

まとめ

今回は、スダリオ剛選手の相撲時代の戦歴や引退理由、そして弟との関係について解説しました。過去の過ちを消すことはできませんが、スダリオ剛選手はリングの上で戦うことで、自身の存在価値を証明し続けています。相撲で培った強靭な肉体と、どん底から這い上がった不屈のメンタル。今後、彼が世界の強豪たちを相手にどのような戦いを見せるのか、その行方に注目です。

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